第1回:介護施設の仕事を優先して起きた虐待

本当にあった虐待の怖い話 第1回

今回は、

第1回:介護施設の仕事を優先して起きた虐待

をご紹介します。

 

これからシリーズとして、僕がいた施設の職員やその近くの施設にいる職員から聞いた、

介護士・看護士による本当にあった虐待の怖い話

をお伝えしていきます。

 

参考:こちらの記事に詳しく載せてます

 

それではどうぞ。

 

 

※個人を特定される恐れがありますので、一部改変し短いストーリーにしてご紹介します。

※気分を悪くされる場合もありますので、閲覧する自信のある方だけご覧ください。

 

介護施設の仕事を優先して起きた虐待

僕の偏見ですが、恐怖度を怖くない★★★(怖いの3段階で評価しましたので、怖いのは無理!見れない!という方は参考にしてください。

 

今回ご紹介するお話は、「早いお風呂」、「少ないごはん」、「初めての食事介助」の2つです。

 

【恐怖度:★☆☆】1話 早いお風呂

早いお風呂

 

私の施設では、入浴介助は午前1時間、午後2時間行い、利用者さんに1人に対して約30分で行います。

当然ながら、入浴の都合は利用者さん第一ですので、利用者さんが、

 

「テレビが見たいから後にしてくれ。」

「明日はいるから今日はやめとく。」

「あの人の前に入りたい。」

 

と言われるとすぐに入浴のスケジュールを調整しないと時間内に終えることができません。

何しろ、30分のうちに浴室への移動や更衣、薬を塗ったり髪を乾かすことも含まれています。

 

そういった理由で入浴介助は押してしまうこと多いのですが、必ず時間通りに入浴介助を終わらせる介護士Aさんがいました。

 

ある日、Aさんが午前中の入浴介助をすることになったのですが、どうしても左半身マヒの利用者さん2人を入れなければいけなくなりました。

左半身マヒの利用者さんはどちらの方も40分は掛かってしまうので、1時間で終わらせることは不可能です。

 

Aさんは「だるいわー、早く終わらせよ。」と少し不機嫌な様子でした。

どうなるだろうと思っていましたが、あれよあれよと50分後には二人の入浴介助を終えてしまったのです。

 

私はすごいなと思った反面、なんか怪しいなと思い、浴室を見に行きました。

すると・・・、浴室の床が一切濡れていなかったのです。

その後、すぐにAさんに確認しましたが曖昧な答えしか返ってきませんでした。

 

時間がないからといって、週に2回しかない入浴の時間を職員の都合で奪うのは最低な行為です。

時間がなければリーダーや介護長に相談し、独断で決めるのは辞めましょう

 

【恐怖度:★☆☆】2話 少ないごはん

少ないごはん

ごはんが少ない!

 

そう叫んだのは食事が大好きな利用者Bさん。

看護士の私は近くで食事介助を行っていたのですが、何事かと思いBさんに目を向けました。

 

Bさんの前に並べられた夕食を見ると、確かに周りの利用者さんに比べて2/3、いや半分の量しかありません。

食事を提供したのはベテラン介護士のCさん。

 

Cさんは、「Bさん、いいから早く食べてください。」と少し怒り気味。

 

どうしてBさんの夕食が少ないのかCさんに聞いてみると、

介C「Bさんは食事を食べるのが遅いんです。いつまでもご飯を食べられていたら誤嚥するかもしれないから目が離せなくて他の人の就寝介助ができません。」

 

確かに言いたいことは分かりますが、いつも楽しみにしている食事を減らすのは黙って見ていられません。

 

私「食事量は栄養士さんが1日に必要なカロリーを計算して利用者さんにご飯を提供しているので、こちらの個人的理由で量を変えるのはいけません。食べるのが遅いのであれば最初にご飯を提供する等、何か対策ができるんじゃないですか?」

Cさんにはそうお話しし、Bさんに謝罪して普通の量の夕食をご提供しました。

 

 

「飲みたくない」と似ている話ですが、これは利用者さんのことを考えてではなく、職員が仕事を効率よく進めるためにしてしまいました。

 

私も介護士をしていた時に、確かにご飯を食べるのが遅い利用者さんがいましたが、一番早くご飯を提供して利用者さん全員が同じくらいのタイミングで食べ終わるようにしていました。

 

やり方ひとつで、同じ結果でも利用者さんが満足してくれる方法はあります。

職員同士で試行錯誤をし、その時々に合った一番の方法を見つけましょう。

 

 

最後になりましたが、次は「少ないごはん」の更に悪くなったお話です。

 

【恐怖度:★★★】3話 初めての食事介助

初めての食事介助

これはまだ私が新人介護士だった時に、初めて食事介助をした時のお話です。

 

私は施設に入ったばかりで、今から初めての食事介助です。

 

これまでリーダーに食事介助を見せてもらっていたので、うまくやれるか自信はないけどやってみます。

もしできなかったら今日ついてくれてる介護士の先輩Dさんがお手本を見せてくれるから大丈夫!

 

・・・、あれ、なかなか食べてくれない。

 

結局Dさんにお手本を見せてもらうことになりました。

 

すごい、Dさんが食事介助をすると食べてくれてる!

と思ったけど全部吐いちゃった。

 

もう一度Dさんが食べさせてるけどまた吐いてる。

 

Dさんはこの後どうやって食べさせるんだろうと見ていたら、

介D「新人さん、もうこのご飯全部捨てちゃって。薬はジュースと一緒に飲ませるから。」

 

え!?捨てるの!?

自分の耳を疑いました。

 

本当に全部捨てていいのか確認しましたが、

 

「こんなのに付き合ってたら時間がいくらあっても足りないよ。他の利用者さんも全然食べてない人いたらそっちも捨てちゃって。そうしないと回らないから。」

 

と教えられたんです。

現在、私は介護士5年目。

 

あの時教えてもらったことは大間違いだったと、今では思います。

 

教える側の人間が間違ったことを教えていては、いつまでたっても間違ったケアが当然だと伝わってしまうんですね。

僕は介護福祉士のような資格は、基礎知識を学ぶケアの質を高めるうえで必須だと考えます。

 

まとめ

これで「第1回:介護施設の仕事を優先して起きた虐待」を終わります。

職員の気持ちが分かるのですが、流石に職員として、人として超えてはいけない一線ですよね。

 

私の亡くなった祖母は認知症で、最後は自宅で介護をしていました。

もし祖母がこんな仕打ちを受けていたらと思うと怒りで震えてしまうと思います。

 

 

それでは以上で終わります。

長々と読んでいただきありがとうございました!

 

[次のお話] 

Follow me!