【例で学ぶ】認知症の種類と症状をさくっと紹介

認知症の種類と症状をさくっと紹介

今回は「認知症の種類と症状をさくっと紹介」をご紹介します。

(↑なんか変な文章ですが許してください!)

 



認知症って難しい・・・

介護職員になると、必ず認知症の方と関わることになります。

しかし、認知症を理解していないと腹が立ってしまったり、困惑することばかりだと思います。

 

驚くことに働き始めてから4、5年経っている職員でさえ、認知症の方を認知症ではない方と同じように扱う人も少なくないです。

差別しないと言えば良いように聞こえますが、例えば

何度も同じ利用者さんから今日の日付を聞かれるので、

 

「何回も同じことを聞かないで下さい!」

 

と言ってしまうと、本人は初めて聞いたと思っているので大変困惑してしまい、認知症が進行していきます。

こうしない為にも認知症の方との接し方を知っておかなければなりません。

 

WHOでは、認知症を以下のように定義しています。

 

いったん発達した知能が様々な原因で持続的に低下した状態。(年をとって物忘れがひどくなり生活に支障が出ること)である。

認知症とは通常、慢性あるいは進行性の脳の疾患により生じ、記憶・思考・見当識・概念・理解・計算・学習・言語・判断などの多数の高次脳機能の障害からなる症候群である。

(WHOの定義より)

 

うーん、僕はこれを見ても何を言っているかちっとも分かりませんでした。

とにかく「認知症」=「脳の病気」ってことですね。

 

認知症の種類は4種類!

認知症の種類は4種類あり、それぞれのタイプによって症状が異なります。

対応の参考例を挙げてそれぞれさくっとご説明します。

 

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症

  • 認知症の4割を占める
  • 記憶障害や見当識障害が起きる
  • 70歳以上の高齢に多い
  • 糖尿病等の生活習慣病もリスクを高める
  • 発症後平均8年で死に至る

 

アルツハイマー型認知症の特徴は、同じ話を何度も繰り返します。

 

本人は話をしたことを忘れているのではなく話をした記憶そのものが欠落しているので、前に同じ話をしたことには触れないで下さい。

その都度同じように会話をするか、話題を変えたり気分転換に出かけてみましょう。

 

例:

×「あれ、昨日もその話聞きましたよ?」

「そうなんですね。良かったら少し歩きませんか」

 

同じ話ばかり聞いていると、認知症と分かっていてもこちらのストレスが溜まってしまうと思うので、あまりにも頻回に話をされるのであれば対応する職員を変えることをお勧めします。

 

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症

  • 幻視、記憶障害、パーキンソニズムが起きる
  • 70台、80台に多い
  • 鬱やせん妄などの精神症状を伴うことが多い
  • 記憶障害より身体症状が目立つ

 

レビー小体型認知症の特徴は、幻視・幻聴症状が多くみられます。

 

僕が出会った方は、

「部屋に〇〇がいるから怖いです」

「この扉の奥から声が聞こえてくるので助けて下さい」

と言われます。

本人には本当に見えていたり聞こえているので否定してはいけません。

必ず話を合わせて落ち着かせましょう。

 

参考例:

×「何を言ってるんですか。何にもいませんよ」

「そうなんですね、一度僕が確かめてみますね」

 

また、居室等で一人になる場合、行動を注意して観察する必要があります(自傷行為や自殺行為をする場合があります)。

 

前頭側頭葉変性症

前頭側頭葉変性症

  • 人格の変化、行動異常などを発症する
  • 40台、50代の若年での発症が多い
  • 初期には人格の変化、反社会的行動が目立つ
  • 暴言、暴力から介護困難に陥りやすい
  • 徐々に自発性、活動性が低下し、平均し6年で死に至る

 

前頭側頭葉変性症の特徴は、暴力行為やこだわりが強くなります。

 

介護士からすると、一番大変なのがこの認知症です。

暴力行為やこだわりが強くなるといった症状があり、発言や行動に気を付けて下さい。

暴力や暴言に耐え切れず介護を辞めてしまうのも、この認知症の場合が多いです。

影響を受けやすいという特徴もあるので、これを利用して職員と同じ行動をしてもらうと良いと思います。

 

参考例:

:洗濯物を畳む。手芸をする。等

 

脳血管性認知症

脳血管性認知症

  • 歩行障害、意欲低下が目立ち、計画、実行能力も損なわれる
  • 60歳以上の男性に多い
  • 高血圧、糖尿病などの生活習慣病が最大の発症原因
  • 脳血管障害の再発のたびに認知機能が悪化する
  • 脳のどの部分の血管が詰まったかで症状、進行が異なる

 

脳血管性認知症の特徴は、他の認知症と変わりがありません。

 

その理由は、血管が詰まった個所によって症状が異なるからです。

症状を抑えるために脳梗塞の再発を防止することが重要です。

生活習慣を改善し、リハビリを継続的に行うことが大切です。

 

次は認知症の主な症状を紹介します。

 

認知症の症状は3種類!

認知症の症状

認知症の症状は、

  • 中核症状(物理的症状)
  • 行動症状(環境的症状)
  • 心理症状(環境的症状)

3種類があります。

 

中核症状=誰でも起こりえる症状で、脳の細胞が破壊されることで起きます。

行動・心理症状=生活してきた環境で人それぞれ異なる症状で、BPSDBehavioral and Psychological Symptoms of Dementia)と呼ばれています。

 

分かりにくいかもしれないかもしれないですね。

症状の捉え方はこんな感じです。

 

参考例:

「知らない人に殴られたので腹が立って相手を殴り返した。」

参考例

中核症状=痛い

行動症状=相手を殴り返した

心理症状=腹が立った

 

誰でも殴られたら「痛い」と感じると思いますが、行動や心理(考え方)は人によって違うと思います。

 

この例を挙げると、

人によって行動は「警察に電話する」「逃げる」場合、心理は「怖い」「呆然とする」場合が考えられますよね。

 

それでは症状をさくっとご説明します。

 

中核症状

  • 記憶障害
  • 見当識障害
  • 失認、失行、失語
  • 実行機能障害
  • 判断力障害
  • 人格の変化

 

行動症状

  • 徘徊、他動
  • 暴言、暴力
  • 無為、無反応
  • 不潔行為
  • 食行動、性行動異常

 

心理症状

  • アパシー(感情がなくなった状態)
  • 不安、焦燥
  • 幻覚
  • 妄想
  • 誤認

 

以上が主な認知症の症状です。

 

まとめ

これで「認知症の種類と症状をさくっと紹介」を終わります。

 

認知症の人と接するのってすごい神経を使いますよね^^;

どうしても認知症と分かっていても腹が立ったり悲しい気持ちになってしまうんですよ!

もう少し自分自身の感情コントロールを上手くしないといけませんね。

 

では、これで失礼します。

長々と読んで頂きありがとうございました!!

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